かな入力以外も最適化しよう
2004年秋:かな入力以外も最適化しよう
――『猫まねき』による機能キーの入れ替え
最初にローマ字入力を始めてJISかなの欠点に気が付いたと書いたが、ローマ字入力を始めて気が付いたことが、もう一つあった。
ローマ字にしろNICOLAにしろ月にしろ、タッチタイプをするからにはホームポジションから指が離れるのはできるだけ避けたい。しかし、[BackSpace]、[Enter]、[Delete]、[Home]、[End]、カーソルキー、[PageUp]、[Pagedown]……、これらキーはどうしたってホームポジションから離れなければ押せない。JISかなの半タッチタイプでは気にならなかったが、ホームポジションを守ろうとするとこれらのキーに指が届かないのはかなり気になった。
これらのキーを、もっと打ちやすい場所に配置できないだろうか。
そう思ってキーボードを見ると、親指付近に使っていないキーが固まっていることに気づいた。このあたりのキーで使っているのは[スペース]だけだ。変換は[スペース]で行っているし、[無変換]や[ひらがな]もまったく使っていない。入力モードの切り替えは[英数]一つで良い。カタカナなんて後変換で出せれば十分だ。無変換も一つのキーを割り当てるほどの操作か。
キーの入れ替えは、ソフトを使えば簡単にできる。私は少し前にフリーソフトとなった『猫まねき』を使った。
IME操作も重要だ。良く使うIME操作はホームポジションから指が届くキーで行いたい。IME操作のカスタマイズは『ATOK』自体でできるので話は早い(『MS-IME』でもできる)。必要な機能をリストアップして、空いている操作に割り当てていく。
[BackSpace]はNICOLAのホーム段右小指の右というのが気に入っていたので、もうここを[BackSpace]にしてしまうことにする。『親指ひゅんQ』で設定すると、IME起動時しか機能しない。『猫まねき』で設定することにより、この[BackSpace]を入力モードに関わらずいつでも使えるようになる。
[変換]を[Enter]にする。これで変換確定や改行、各種決定操作がホームポジションでできる。これは大きな改善になった。
親指シフト時の右親指キーと重なるが、『猫まねき』で[変換]を[Enter]にして、『親指ひゅんQ』で[Enter]を右親指キーにしてしまえば、スペースの入力と同様に問題ない(*1)。
[無変換],[ひらがな]を[←],[→]にする。[←],[→]は文章入力中もカーソル移動などで使うので使用頻度が高い。
IMEの操作は、[Shift]+[スペース]で前変換、[Shift]+[変換]でひらがな後変換にした。これで主な変換操作は[スペース]と[変換](と[Shift])だけでできるようになった。
とりあえずこの時点ではこのくらい。[Delete]も置きたかったのだが、配置する場所が見つからなかった。[Ctrl]同時押しのダイヤモンドカーソルなども試したが、キーを押しながらカーソル移動というのは操作性が良くないのと、個々のアプリケーションでの操作とかぶる事が多いのがネックになってやめてしまった。
機能キーをどう配置するのかというのは、今後も日本語入力をどうするのかと併せて考えていくことになった。
*1 これもスペースの入力と同様に問題があることが後に分かった。と言うか、スペース以上に問題がある……。日本語入力変遷記6参照。