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ローマ字入力でもなく、かな入力でもなく

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高速入力に向いているのはロールオーバーできる配列?

 今までも書いてきたとおり、ここ4ヶ月間、ローマ字入力を専業で使い続けていました。

 ローマ字入力をやってみる目的一つに、「ロールオーバー」(※)という打ち方を、私自身ができるのかどうかを確かめる、というのがありました。
 以前、「kouyの異常感覚?」の中で、「kouyは、「ロールオーバーしないで打鍵できる」ではなく、「ロールオーバーさせて打鍵することができない」ではないか?」と書いたことがありました。これが本当かどうか試してみよう、というわけです。

※ロールオーバー:あるキーを押し下げて、そのキーを離す前に別のキーを押す打ち方のこと。

 結論を言うと、ロールオーバーできるようになりました。タイムアタックも後半になって指の速度が上がってくると、自然にロールオーバーするようになりました。国語RのラップタイムでXレベルを出したときなんかは、ロールオーバーで「タタタ……」と決まっているのが自分でも分かって、気持ちがいい。また、『タイプウェル国語R』でだけではなく、普通の変換込みの文章を入力するときもロールオーバーしました。
 指の動く速度は今まで体験したことがない速度になりました。下駄配列でも、自分では限界まで速く動かしていたつもりでしたが、ローマ字入力での指の速さを思うと、今まで速いと思っていたのは何だったんだー、という感じです。
 私がいままでロールオーバーで打っていなかったのは、いままでロールオーバーで打とうとしなかった、というだけのことなんでしょう。

 そして、私の打鍵速度は、『タイプウェル国語R』でGeniusに達するまでになりました。ローマ字入力は打鍵数が多い入力方法ですが、私の下駄配列の速度と比べても差はわずかです(ローマ字入力の記録下駄配列の記録)。
 打鍵数と速度が比例しないことは、これまでも数多くの方が証明してきていましたが、自分でも改めて確認できました。

※打鍵数と速度が“比例しない”と書いています。打鍵数と速度が“関係がない”とは書いていません。念の為。



 しかし、だからロールオーバーで入力できた方が高速入力に向いていると思うかというと、そうは思いません。

 下駄配列のような文字キー同時打鍵の配列に言われることに、「高速打鍵をするとどうしてもロールオーバーするから、ロールオーバーすると誤打になる文字キー同時打鍵配列は、高速入力は難しい」というのがあります。
 しかし、本当にそうでしょうか? 「ロールオーバーで入力できる配列は、そうでない配列と比べて、高速入力が簡単である」と言えるのでしょうか?

 ロールオーバーで高速入力をするのは、難しいことだと思うのです。
 ローマ字入力で高速打鍵ができることの説明として、「か」と入力するとき、慣れてくると[K]と[A]をほとんど同時に押すようになるから、2打鍵でも1打鍵に近い速度で打鍵できる、というのがあります。
 しかし、「1打鍵に近い速度で打鍵」するには[K]と[A]を限りなく同時に近いタイミングで打鍵しなければいけません。
 しかも、[K]と[A]の打鍵順序が逆になってはいけません。逆になると誤打になってしまいます。
 [K]と[A]の打鍵順序を守りつつ、[K]と[A]をできる限り同時に近いタイミングで押す。これは大変難しいことだと思います。
 私が今回ローマ字入力をした体験では、打鍵順序が逆になってしまうミスには悩まされました。このミスの回数は、指の動く速度が上がれば上がるほど増えました。

 ローマ字入力で高速入力をするときのような速度で指を動かせば、ロールオーバーはします。
 しかし、下駄配列でローマ字入力と同じ速度で入力するためには、そこまでの指を速く動かす必要はありません。下駄配列の動作数(同時押しは1打鍵と数えた打鍵数)はローマ字入力の半分以下です。(『下駄配列って何だ?』「下駄配列を解析」を参照)
 つまり、ローマ字入力と同じ入力速度を出すには、下駄配列なら指を動かす速度は半分以下でいいのです。
 ローマ字入力の半分の速度で指を動かす。これなら無理なくロールオーバーしないで打鍵できるのではないでしょうか? 下駄配列で高速入力するとロールオーバーして誤打が増えるのなら、ローマ字入力で高速入力しても打鍵順序が逆になって誤打が増えるのではないでしょうか?

 私としては、同じ人が同じ熟練度なら、ローマ字入力より動作数の少ない下駄配列の方が速く入力できるのではないかと思っています。

 とはいえ、実際にローマ字入力で超高速打鍵ができる方がいらっしゃるわけですから、これに匹敵するくらいのタイムを文字キー同時打鍵配列で出さないと、この説も説得力がないと思います。
 私は下駄配列で『タイプウェル国語K』でXHを出していますが、これが文字キー同時打鍵配列での限界だとは思っていません。自分にできる限りのことはしようと思っています。



 以下は蛇足です。
 ローマ字入力をしていた思ったその他のことを書いておきます。

・「ローマ字綴りが思考の邪魔をする」ということはない。ただし、ローマの綴りがまったく頭に浮かばないということはない。

・『タイプウェル英単語』『タイプウェルオリジナル』も少しやってたけど、ほとんど速くならなかった(ともに総合D)。やっはり英単語は英単語、オリジナルはオリジナルでやらないとダメだ。オールラウンダーへの道は険しい……。

・「カタカナ語の入力に支障がある」(「ブック」と入力するときに、bookではなくbukkuとスムーズに打てるかという問題)ということはない。ただし、これは私が英文タイプをほとんどしないせいかもしれない。(最近では、『ATOK』のカタカナ語英語辞書で変換するので、単語レベルでの入力さえほとんどしない……)

・ローマ字入力の運指の悪さは気になる。同手段越になるものが多いし、「き」「で」の中指同指異鍵も回数が多いので厳しい。右手の母音と句読点が段越になってしまうのもつらい。

・運指で意外と気になったのが「わ」「さ」の左手の薬指→小指。単独なら大したことはないが、連続すると途端にきつくなる。「ざ」も絡んでいるともっときつい。

・ローマ字入力にしてから爪の伸びが気になるようになった。私は大体週に1回、日曜日に爪を切るのだけど、金曜日くらいになると爪が伸びすぎている感があった。

・ホームポジションに指を置く時の、指の曲がり方が大きくなった。どのキーが打ちやすいかは、ホームポジションへの指を置き方で多少変化する。私は今までホームポジションを一番押しやすいように指を置いていたように思う。これだと(もっと指を曲げる置き方に比べて)上段はやや打ちにくくなる。特に[Y][Q][P]が打ちにくくなる。これは重要かもかれない。
by koutarou_13 | 2007-01-13 01:13 | ●いつもどこかでローマ字入力

▼日本語入力方法はローマ字入力とかな入力だけではない▼ローマ字入力とかな入力以外も普通のPCで簡単に使える▼というわけで新下駄配列で快適PCライフをめざすkouyのブログ


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