新下駄配列の9つの特徴
1. 2つの文字キーを同時に打鍵することによって入力する(同時打鍵シフト)
文字の入力は、1つの文字キーを打鍵する(単打)、または2つの文字キーを同時に打鍵する(同時打鍵)ことで行います。
2. 濁音、拗音などを1動作で入力できる
「が」「ぎ」などの濁音、「しゃ」「しゅ」「しょ」などの拗音、「てぃ」「ふぁ」などの外来音を、単打、または同時打鍵の1動作で入力することができます。
3. 打鍵数が少ない
文字の中には、多く出現する文字と、あまり出現しない文字があります。例えば「い」「ん」「う」などはどんな文章でも多く出現します。逆に、「ぬ」「づ」「ぢ」などはあまり出現しません。
新下駄配列は、多く出現する文字は単打で入力できるようにしています。また、それより出現率の低い文字でも同時打鍵の1動作で入力することができます。さらに、2で書いたように、濁音、拗音などを1動作で入力することができます。
その結果、新下駄配列は、動作数(※1)で見ても総打数(※2)で見ても、少ない打鍵数で入力することができます。
※1 動作数:同時打鍵を1と数え上げる場合の打鍵数のこと。
※2 総打数:同時打鍵でも押したキーをすべて数え上げる打鍵数のこと。
4. 押しやすいキーを多く使う
キー中には押しやすいキーと押しにくいキーがあります。例えば、人差し指や中指のホームポジションに位置する[D][F][J][K]は押しやすいキーです。
新下駄配列では、多く出現する文字は押しやすいキーを使って入力するようにしています。
5. 押しやすいキーの連接を多く使う
3で書いたように文字の中には多く出現する文字がありますが、それと同じように、文字の連なりの中には、続けて出現することが多い連なりがあります。たとえば「ょう」「てい」「かん」などの連なりはどんな文章でも多く出現します。
新下駄配列では、出現することが多い連なりに、アルペジオ(※3)や左右交互打鍵(※4)など、押しやすいキーの連接を割り当てるようにしました。
※3 アルペジオ:打鍵しやすい同手連打のこと。例えば[K]→[J]。(ここでは、同段とは限らないし、同手同段であってもアルペジオと呼ぶとは限らない、という意味で使います)
※4 左右交互打鍵:右手で打鍵したら次は左手で打鍵する、左手で打鍵したら次は右手で打鍵する、というように、左右の手を交互に使って打鍵すること。
6. 100万字データを使用して作成
3と5で、多く出現する文字や、多く出現する連なりがあると書きましたが、具体的にどの文字が多く出現するのか? どの連なりが多く出現するのか? それが分からないと3も5も実現できません。
そこで、それを調べるため、文章を100万字分集めて解析しました。どんな文章にも対応できるデータを得るために、文章はジャンルや文体が偏らないように集めました。新下駄配列は、このデータを使用して作りました。
7. 清音と濁音は無関係に配置(清濁別置)
清音と濁音は無関係に配置しました。これにより、清音と濁音それぞれを最適な場所に配置することができます。
8. 右手と左手の使用率は50%
右手と左手の使用率は気にせず、アルペジオや左右交互打鍵を最大限に活用することを優先しました。結果的に、右手と左手の使用率はほぼ50%ずつになりました。
9. シンプルに
効率良く入力できることをめざしながらも、必要以上に習得が難しくならないようにしました。
シフトは左右の中指・薬指のみにまとめ、拗音は規則的に配置。外来音や記号は出現率が比較的高いものにしぼって覚えやすいように配置しました。