新下駄配列と下駄配列の同じところと異なるところ
すでに下駄配列を知っている方にとっては、新下駄配列と下駄配列を比較した方が、新下駄配列の特徴が分かりやすいかもしれません。
そこで、新下駄配列と下駄配列を比較して、同じところ、異なるところを列挙してみます。
【新下駄配列と下駄配列の同じところ】
●シフトは文字キー同時打鍵
下駄配列の最大の特徴。もちろん新下駄配列でも引き継ぎます。
同時に押すキーは最大2つです。3キー以上同時に押す定義はありません。
また、連続シフトを使用することは想定していません。
●使うキーの範囲は3段
使うキーの範囲は、アルファベットが配置されている3段を使います。最上段(数字キーが配置されている段のこと)はホームポジションから遠くて押しにくいので、基本的に使いません。
また、親指担当キーは使いません。
(ただし、新下駄配列では最上段を少しだけ使います。)
●濁音・半濁音を1動作で入力できる
シフトは文字キー同時打鍵ですので、もちろん濁音・半濁音も同時打鍵の1動作で入力することができます。
●拗音を1動作で入力できる
下駄配列の大きなメリットだった拗音シフト。新下駄配列でもほぼすべての拗音(「きゃ」「きゅ」「きょ」など)と主な外来音(「てぃ」「ふぁ」など)は1動作で入力できます。
●シフトキーは中指ホーム、薬指ホーム
下駄配列も新下駄配列も、左右の中指・薬指ホームの[S][D][K][L]の4キーをシフトと見立てた配列になっています。
【新下駄配列と下駄配列の異なるところ】
●配列はオリジナル
下駄配列は新JIS配列、月配列2-263式、月配列U8版を元にしていました。
しかし、これらの配列は文字キー同時打鍵の配列として考えられたわけではないので、文字キー同時打鍵配列としては最適ではない部分がありました。
新下駄配列は元になる配列はありません。文字キー同時打鍵配列として最適になるように、一から設計して作った配列です。
●[U]の使用率を下げた
[U]は、下駄配列では「ん」というトップクラスの頻出文字が配置されていました。しかし、[U]はそこまで押しやすいキーとは思えないので、新下駄配列では使用率を下げました。
ほかに、[/]は、下駄配列では特別扱いはしていませんでした(結果的に使用率はあまり高くありませんでしたが)が、新下駄配列では特に打ちにくいキーという扱いにしました。
また、[Q][Y][P][@]は、特に打ちにくいキーという扱いは下駄配列も新下駄配列も共通です。ただし、新下駄配列では、下駄配列よりは使用率が高くなっています。
●清音と濁音は別のキーに配置(清濁別置)
下駄配列では、濁音は、その清音と同じキーの薬指シフトに配置するというルールにほぼ従っていました(清濁同置)。
しかし、これは覚えやすいなどのメリットはあるものの、すべての文字をできるだけ入力しやすいように配置するには、支障をきたすルールです。
新下駄配列では清濁同置のルールは採用しません。清音と濁音は別々のキーに置きます。濁音が単打面に置かれることもあります。
これにより、一部の出現率の高い濁音を単打で入力できるなど、さまざまなメリットが生じます。
●シフトとなるキーを6キーに整理
下駄配列でシフト扱いにするキーは、左右の中指・薬指ホームの4キーに加え、拗音などで小指や人差し指も含む計13キーもあり、やや複雑な配列となっていました。
新下駄配列では、シフトとなるキーを中指・薬指の6キーに整理し、すっきりとした配列にしました。
●拗音は右手シフトの2キーに統一
下駄配列での拗音の配置場所は、ほかの文字を配置したあとの、空いているところを利用していました。このため、左右の6キーを拗音シフトとして使用するという、統一感に欠けた配置になっていました。
新下駄配列では、拗音をシンプルにまとめるため、配置場所を最初に確保しました。その結果、シフトは右手上段の2キーにほぼまとまりました。これによって覚えやすくなったのはもちろん、拗音の運指が統一され入力しやすさもアップしました。
●同手同時押しは廃止
下駄配列では[D]と[F]の同時押しなどに文字(記号)を配置していました。
しかし、これは[D]→[F]と順番に押すつもりだったのに、ロールオーバーして(=[D]を離す前に[F]を押し下げて)[D]と[F]の同時押しと判定されてしまう可能性がある、という弊害がありました。
新下駄配列では異なる指を使うキーの同手同時押しは廃止しました。新下駄配列では同じ手の中でロールオーバーしても、入力ミスとなることはありません。
●最上段もほんの少しだけ使う
新下駄配列では、最上段も少しだけ使います。
具体的には、拗音文字(“ゃゅょ”などのこと)や出現率が非常に低い拗音、一部記号を最上段に配置しました。
新下駄配列では、拗音文字を単独で入力する機会はまれです。まったく入力できないのは困りますが、押しやすい場所に配置する必要はありません。最上段に配置しても十分です。
これにより、入力できる文字の数を減らすことなく、重要度の高い文字を、より入力しやすい場所に配置することができます。
●[BackSpace]を正式採用
下駄配列でも[:]に[BackSpace]を配置することは想定していました。しかし、[BackSpace]という機能キーの位置を、文字キーの配列で定義するのはおかしいのでは?という認識があったので、下駄配列として正式に採用はしませんでした。
しかし、[BackSpace]の位置は文字入力のしやすさにとても大きく影響します。誤打を簡単に修正できるので、ミスを恐れることなくどんどんキーを押せ、結果的に配列に早く慣れることができるという効果もあると思います。
そこで、新下駄配列では正式に[BackSpace]は[:]の位置に置くことにしました。
もちろん、別の押しやすい場所に[BackSpace]を配置しているなら、そのままの位置で使用していただいても結構です。しかし、[BackSpace]をもとの位置のままで使っているのなら、ぜひ[BackSpace]を[:]の位置にして新下駄配列を使用してください。
※過去の関連記事
「下駄配列で手を付けなかったこと:その1」
「下駄配列で手を付けなかったこと:その2」
「下駄配列で手を付けなかったこと:その3」

