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親指シフトって、みんなどうやってるの?

 前から疑問に思っていることがあるのです。
 親指シフト配列を使うのに日本語キーボードをエミュレータを使って親指シフト化する場合に、どのあたりのキーを親指キーにするのかという問題です。

 親指シフト用キーボードである富士通 親指シフトキーボード FMV-KB611を見ますと、[親指左][親指右]の境目は[B]の中央の下になっています。
 日本語キーボードをエミュレータを使って親指シフト化する場合、親指キーにするキーは、できれば[B]の下、少なくとも[B][N]の境目の下で分かれたキーでないと、親指シフト用キーボードのように打鍵する事はできないと思います。

 日本語キーボードでこの親指キーに一番近い配置のキーは、[スペース][変換]でしょう。だから、日本語キーボードをエミュレータを使って親指シフト化する場合は、[スペース][変換]を親指キーにするという方法がまず候補に挙がります。
 例えば、BUFFALO BKBU-J109SVのようなキーボードなら[スペース][変換]の境目が[B]の下(やや右より)ですので、そのまま親指シフト化することができます。

 ELECOM TK-P09FLGのようなキーボード([変換]が[M]の下)ですと、そのまま[スペース][変換]を親指キーとすると[親指右]が右になり過ぎてしまいます。
 しかしここで、右手担当キーをすべて一列右にずらすという手があります(「右手一列シフト」)。こうすれば[スペース][変換]の境目は[B]の中央の下にあるのと同じ事になりますので、一気に親指シフト化するのに最適なキーボードに変身します(実際、私がNICOLAを使っていたときの方法です)。

 親指キーにするキーは[無変換][変換]にして、親指キーの間に[スペース]が挟まる形にするという方法もあるようです。代表的な親指シフトエミュレータである『親指ひゅんQ』の初期設定がそうなっています。『きりんシステム』のTRON配列図では[無変換][変換]に相当する位置が色づけされています。かえでさんの飛鳥配列打鍵動画では実際に[無変換][変換]を親指キーにして飛鳥配列を打鍵しています。

 [無変換][変換]はパソコンを初期設定のまま使っていると大して使わないキーですし、左右対称の位置に配置されているキーボードが多いので、親指キーにするのに向いているかも知れません。
 しかし、私の感覚では、[無変換][変換]を親指キーとするのでは、本来の親指シフト用キーボードと違いすぎると思うのです。
 まず、[T][Y]の同手シフトが圧倒的に打ちにくくなります。[R][U][G][H][V][B][N]もかなり打ちにくくなります。一方で下段の中指より外側の同手シフトは打ちやすくなるような気がします(特に右手下段)。
 これだけ打ちやすいキーが異なるのでは、親指シフト用キーボードを前提とした配列を打つことはできないのではないか、と思うのです。先ほど挙げた打ちにくいキーというのが飛鳥配列で頻度の低い文字が置かれているキーとだいたい一致するので、飛鳥配列は[無変換][変換]を親指キーとすることを前提としたエミュレータ時代の親指シフト配列なのではないかと思ったほどです

 しかし、ある動画では飛鳥配列を打鍵するのに、右手一列シフトを使って[スペース][変換]を親指キーにしていました。また、[T][Y]や[B]が打ちにくいのは[無変換][変換]を親指キーとしたためかと思っていたら、jisx6004さんは[スペース][変換]にしてもそのキーが打ちにくいという話です(同手シフトだけでなく単打でも。これは飛鳥配列の作者の話と一致する)。 

 私の感覚をまとめると、次のようになります。
1.[親指左][親指右]の境目が[B]の下(右手一列シフトで擬似的にそうする場合も含む)なら、親指シフト配列であることによって特に打ちにくくなるキーはない
(これはNICOLAをある程度打てるようになったときの実感)
2.[親指左][親指右]を[無変換][変換]のように離れているキーにするなら、[R][T][Y][U][G][H][V][B][N]は打ちにくくなる。
3.よって、[無変換][変換]を[親指左][親指右]にする方法は[R][T][Y][U][G][H][V][B][N]にも普通に文字が配置されているNICOLAには向かない。飛鳥配列にはいいかも知れない。
(2と3は試用段階での感想)
 これは私だけが思っているのでしょうか? あり得る感覚の一つなのでしょうか?
 実際に親指シフト配列を使っている方はどう思っているのでしょうか?

 [親指左][親指右]の境目の話ばかりしてきましたが、[親指左]と[親指右]の外側の境目もそれなりに重要なのではという気がします。
 先ほども挙げた富士通 親指シフトキーボード FMV-KB611を見ると、外側の境目は、[親指左]は[X]と[C]の境目のやや右、[親指右]は[,]と[M]の境目のやや左となっています。このくらいあった方が中指と薬指の下段の同手シフトが入力しやすいのではないかと思います。
 しかし、日本語キーボードで[親指左]と[親指右]の境目を[B]の下にしつつ、[C]や[M]の下まで伸びているキー配置を持ったキーボードというのはなかなか無いのではないでしょうか。
 もっとも、キーボード親指化キット HHKB L2用を見ると、[親指左]と[親指右]の外側の境目についてはまるで配慮されている様子がありませんので、やはり外側の境目はどうでもいいのかも知れません。

 もう一つ。親指シフト配列で考えなければならないのは(特にエミュレータ使用の場合)、親指キーの単打に他の機能を割り当てるか(親指キーの併用)、親指キーは専用キーとするかという選択です。
 併用すると親指担当キーへ機能の割り当ての自由度がかなり増します。しかし、文字キーと親指キーがロールオーバー(※)した場合に同時打鍵と判定されてしまうという問題と、親指キーの打鍵をミスした場合に予期しない挙動になるという問題が生じます。

※ロールオーバー:ここでは、あるキーを押して、そのキーを離す前に別のキーを押すこと。

 私自身、[親指右]と[ENTER](元[変換])の併用はできないと感じたのが、NICOLAをやめた主な要因です。Uジローさんは「スペースキーを親指シフトキーとして使うのは、絶対ダメだな」と書かれています。
 一方で、実際に[スペース]と[親指左]を併用して高速打鍵している動画を見たことがあります。「NICOLA 配列規格書」には「7.5 親指キーの単独打鍵について」という項目がありますので、併用することも想定していたことが分かります。
 併用して大丈夫なのか、ダメなのか。併用して大丈夫な機能とそうでない機能があるのか。
 実際に親指シフト配列を使っている方はどうしているのでしょうか?

 と言うわけで、実際に親指シフト配列を使用している人が「親指キーをどのあたりに取っているか」「親指キーを他の機能と併用しているか」は私にとってとても気になる謎なのです。
 もし「自分は親指シフト配列を使っている」と書く方がいましたら、ぜひこの点についても言及していただけるとありがたいです。
 また、親指キーをどのあたりに取るのかは非常に重要だと思うので、親指キーの位置は配列の側で定義した方が良いのではないか(「[親指左]は、だいたい[C]の中央から[V][B]の境目の下」、とか)と思っています。
by koutarou_13 | 2006-02-23 20:39 | ●その他の日本語入力配列の話

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