新下駄配列作成記27
■新下駄配列の作成
2.シフト側
「おもう」「られる」「される」
【これまでに決まった配置】
ーには、□ □□こが□□
のとかんっ くういしな
すまきるつ てたで。□
前回に引き続き、シフト側の好所、すなわち左手は[S][D][F]、右手は[J][K][L]を使う同時打鍵8か所に配置する文字を決めます。
まず、ぴったりとはまるところを決めます。
「あ」は「ある」という非常に出現率の高い連なりを構成しています(3206)。したがって、左手側は[V](「る」)との連なりの良い[D]がぴったりです。
また、「あ」は、「う」と非常に連なりが少なく、「で」「が」と連なりが多い文字です。したがって、「あ」の右手側は、「う」と同指で、「で」「が」との同指を避ける[J]が適しています。
よって、「あ」は[DJ]で決定します。
前回作った「シフト側好所争い(基本表)」から、「あ」列と、[DJ]行を削除します。
また、「あ」は「あります」という頻出連なりも構成しています。そこで、「り」の候補の中から、[D]か[J]を使う組み合わせをはずします。
すると以下の表になります。
もおらをさりれだせけじよどそ
SJ××○ ××× ×××
SK××× ×× ××× ○○×
SL×× × × ××
DK × ×× ××× ○○
DL × × × ×
FK × ×○×××××○○
FL ×○××××× ×
「も」と
「お」はこの14文字の中では出現率が上位ですので、ぜひこの8か所の領域に配置したい文字です。
この2文字は、それ同士で
「おもう」という頻出連なりを構成しています。「おもう」が入力しやすいように配置しようとすると、おのずと配置場所が限定されてきます。
「う」が[J]ですので、右手側は「お」を[L]、[も]を[K]に配置するしかありません。右手側の使用指はこれで決定です。
左手側は、[S]は「も」「お」ともに使えませんので、[D]か[F]です。ただし、同じキーを使うと同指連打になってしまいます。
したがって、可能な組み合わせは“「も」[FK]、「お」[DL]”か“「も」[DK]、「お」[FL]”の2通りということになります。
ところで、シフト側の好所に置きたい文字同士で頻出連なりを構成する組み合わせが、まだあります。
「ら」「さ」「れ」です。
「られる」「される」という頻出連なりを構成しています。
これを頭に入れておきます。
「も」「お」の話に戻ります。
試しに、「も」を[DK]、「お」を[FL]に配置してみます。
「お」を[FL]に置いたことで、「り」の配置候補が[FK]一つしか残らなくなるので、「り」は[FK]に置くことになります。
すると、表は次のようになります。
らをされだせけじよどそ
SJ○ ×× ×××
SK× × ××× ○○×
SL × ××
DL× × ×
しかし、こうなると「ら」「さ」「れ」をぴったりと配置できる組み合わせがありません。
「ら」の残り候補は[S]絡みしかありませんので、「られ」で同鍵連打を避けようとすれば、「れ」は[DL]に配置するしかありません。しかし、「れ」を[DL]に配置すると「さ」の配置候補が[SL]しか残りませんので、「され」が同鍵連打になってしまいます。
「られ」か「され」を同鍵連打にしたくないとすると、「ら」「さ」「れ」のどれかをこの領域に配置する候補から脱落させることになります。
今度は「も」を[FK]、「お」を[DL]に配置するパターンを検討します。
「も」を[FK]に置いたことで、「り」の配置候補が[FL]一つしか残らなくなるので、やはり「り」は[FL]に置くことになります。
らをされだせけじよどそ
SJ○ ×× ×××
SK× × ××× ○○×
SL × ××
DK× × ××× ○○
今度は、「れ」を[DK]に配置すれば、「ら」を[SJ]、「さ」を[SL]に配置することで、「られる」も「される」もきれいに同鍵連打を避けたアルペジオで入力することができます。
この2つの案を比較すると、シフトの好所に高頻度文字をうまく収めることができ、頻出連なりも入力しやすくなる後者の方が優れています。「も」で[F]を使うことは「も・ん」「もっ」が同鍵連打、同指異鍵になるという欠点もありますが、より多く出現する文字をより押しやすいキーに配置する方を優先します。
をだせけじよどそ
SK ××× ○○×
残るシフト側の好所は[SK]です。候補文字は「を」「じ」「よ」「ど」です。(「だ」「せ」「け」はこの領域には配置できないことが確定しました)
「を」を配置するのは著しく悪いというわけではありませんが、同鍵連打などの悪運指が発生する数は比較的多く、ほかに適当な配置があるなら避けたいところです。
すると次の候補は「じ」となります。「じ」を配置するのに特別に問題となる要素はありません。
しかし「よ」「ど」も有力で、この程度の出現数の差ならほかの要素で逆転する可能性もあります。そこで、ここでは[SK]に配置する文字はまだ保留して、「よ」「ど」をほかの場所に配置できるか検討してから決めることにします。
【これまでに決まった配置】
〔単打〕
ーには、□ □□こが□□
のとかんっ くういしな
すまきるつ てたで。□
〔中指シフト〕
□□□□□ □□□□□□
□Eれも□ □あ■■□
□□□□□ □□□□□
〔薬指シフト〕
□□□□□ □□□□□□
□さおり□ □ら■■□
□□□□□ □□□□□
※Eじよど
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